複数の借入れを一本化できるおまとめローンは、返済日の管理を簡単にし、金利や毎月の返済負担を軽減できる可能性があります。しかし、借入総額が大きい、返済を延滞している、短期間に複数社へ申し込んでいるなどの事情があると、審査に通らないことがあります。
審査落ち後、焦って別のローンへ次々に申し込むと、かえって審査で慎重に判断される可能性があるため注意が必要です。本記事では、おまとめローンに通らない主な原因、審査落ち後に見直すポイント、借換えが難しいときに検討できる返済方法や債務整理について詳しく解説します。

おまとめローンとは複数の借金を一本化するローン
おまとめローンとは、複数の金融機関や貸金業者から借りている債務を、新しい一つのローンへ借り換えるための商品です。新たな金融機関から借りた資金で既存の借金を完済し、その後は借換え先一社へ返済します。
ただし、おまとめローンは借金を減額・免除する債務整理ではありません。借入先が変わるだけであり、借り換えた元金は原則として返済する必要があります。
おまとめローンの主なメリット
おまとめローンを利用できれば、次のような効果が期待できます。
- 複数の返済日を一つにまとめられる
- 毎月の返済管理がしやすくなる
- 借換え前より金利が下がる可能性がある
- 毎月の返済額を抑えられる場合がある
- 完済までの見通しを立てやすくなる
- 返済専用商品なら追加借入れを防ぎやすい
- 返済先ごとの振込手数料を減らせることがある
たとえば、消費者金融3社からそれぞれ年18%程度で借りている方が、より低い金利のおまとめローンへ一本化できれば、将来支払う利息を減らせる可能性があります。

毎月の返済額が下がっても総支払額が減るとは限らない
おまとめローンを利用する目的は、単に毎月の支払額を小さくすることではありません。
返済期間を長くすれば、毎月の返済額は下がりますが、利息を支払う期間が延びるため、総支払額が借換え前より増えることがあります。
| 確認項目 | 借換え前 | 借換え後 |
|---|---|---|
| 借入残高 | 200万円 | 200万円 |
| 適用金利 | 年15~18% | 年12% |
| 毎月の返済額 | 7万円 | 4万円 |
| 返済期間 | 比較的短い | 長期化する可能性 |
| 総支払額 | 要確認 | 月額が下がっても増える場合あり |
申込み前には、金利と毎月の返済額だけでなく、完済予定日と総支払額を比較することが重要です。

貸金業者と銀行では総量規制の扱いが異なる
消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者から個人が借りる場合、貸金業法の総量規制により、原則として年収の3分の1を超える貸付けは禁止されています。
ただし、一定の条件を満たすおまとめローンは「顧客に一方的に有利となる借換え」などに該当し、総量規制の例外貸付けとして、年収の3分の1を超えて利用できる場合があります。
日本貸金業協会は、例外となる借換えの主な条件として、次の内容を挙げています。
- 借換え後の金利が借換え前の金利を上回らない
- 返済によって残高が段階的に減少する
- 借換え後の1か月の返済負担が借換え前を上回らない
- 担保や保証の条件が借換え前より厳しくならない
- 対象となる債務が法令上の条件を満たす
一方、銀行や信用金庫などによる貸付けは、貸金業法の総量規制の直接の対象ではありません。ただし、総量規制の対象外だから無制限に借りられるわけではなく、銀行独自の審査によって返済能力を確認されます。

おまとめローンに通らない主な原因
おまとめローンは、複数の借金を一つの高額なローンへ借り換える商品です。金融機関にとっては貸付額が大きくなりやすいため、申込者が最後まで返済できるか慎重に判断されます。
審査基準は金融機関ごとに異なり、通常、審査落ちの具体的な理由は開示されません。ただし、一般的には次のような事情が影響すると考えられます。
借入総額に対して収入が少ない
審査では、申込者の年収だけでなく、借入総額や毎月の返済額とのバランスが確認されます。
年収が高くても借入総額が非常に大きい場合や、住宅ローン、自動車ローン、クレジットカードの支払いなどを含めると毎月の負担が重い場合は、返済余力が少ないと判断される可能性があります。
金融機関は、一般的に次のような情報を確認します。
- 税込年収
- 手取り収入
- 毎月の返済額
- 借入総額
- 借入件数
- 住宅ローンや家賃
- 扶養家族の人数
- 雇用形態
- 勤続年数
- 今後の収入の安定性
年収の金額だけで審査結果が決まるわけではありません。生活費を差し引いた後、毎月いくら返済に回せるかが重要です。
借入件数が多い
同じ借入総額でも、借入先が2社の人と6社の人では、後者の方が返済管理や資金繰りに問題を抱えている可能性があると判断されることがあります。
借入件数が増えた経緯も重要です。短期間に複数社から借りている場合は、返済を別の借入れで補っているのではないかと慎重に見られる可能性があります。
ただし、何社以上なら必ず審査に落ちるという共通基準はありません。各金融機関が借入総額、収入、返済実績などと合わせて判断します。
現在または過去に返済の延滞がある
ローン、クレジットカード、携帯電話端末の分割払いなどを延滞していると、信用情報に支払状況が登録されることがあります。
特に、長期延滞、保証会社による代位弁済、強制解約などの情報がある場合は、おまとめローンの審査に大きく影響する可能性があります。
現在進行中の延滞がある場合、新しいローンを契約しても返済を続けるのは難しいと判断されやすくなります。
数日程度の支払遅れであっても、金融機関の内部情報には記録される可能性があります。「信用情報に異動が載っていなければ、延滞しても問題ない」と考えるのは適切ではありません。
債務整理や保証履行などの情報が残っている
任意整理、個人再生、自己破産などをしたことがあり、信用情報機関に関連情報が残っている場合は、おまとめローンの審査に通るのが難しくなる可能性があります。
債務整理後の情報は、契約終了後などから一定期間登録されます。具体的な期間や起算点は、信用情報機関、契約日、手続きの種類によって異なります。
「債務整理から5年たった」と自己判断するのではなく、CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターへ本人開示を申し込み、現在の登録内容を確認することが大切です。

短期間に複数社へ申し込んでいる
ローンへ申し込むと、金融機関が信用情報を照会した事実が申込情報として登録されます。
CICとJICCでは、申込情報が照会日から6か月以内登録されます。短期間に多数のおまとめローンへ申し込むと、「資金繰りが急速に悪化しているのではないか」「ほかの会社でも審査に通っていないのではないか」と慎重に判断される可能性があります。
一社に落ちた直後、手当たり次第に申込みを続けるのは避けましょう。ただし、6か月待てば必ず審査に通るわけではありません。申込情報が消えても、借入額や返済能力が変わっていなければ、再び審査に落ちる可能性があります。
収入が不安定と判断された
おまとめローンは返済期間が長くなることがあるため、現在の年収だけでなく、今後も安定した収入を得られるかが審査されます。
次のような事情があると、金融機関が慎重に判断する可能性があります。
- 転職直後で勤続期間が短い
- 試用期間中である
- 収入が月ごとに大きく変動する
- 休職中である
- 個人事業の業歴が短い
- 確定申告上の所得が少ない
- 直近で収入が大きく減っている
- 雇用契約の終了時期が近い
- 年金以外の収入がない
- 収入証明書を提出できない
勤続年数が短いだけで必ず落ちるわけではありませんが、貸付額が大きいほど、継続的な返済能力が重視されやすくなります。
希望借入額が必要以上に大きい
既存の借入残高が150万円なのに、余裕資金を含めて250万円を希望するなど、借換えに必要な金額を大きく上回る申込みは、審査で不利になる可能性があります。
返済専用のおまとめローンでは、金融機関が既存の借入先へ直接振り込む場合や、完済証明書の提出を求める場合があります。追加の生活費や自由に使える資金を受け取れない商品もあります。
借入先ごとに正確な一括返済額を確認し、必要な金額だけを申し込みましょう。
申告内容と信用情報が一致していない
申込書に記載した借入件数や残高が、信用情報に登録されている内容と大きく異なる場合、審査で不信感を持たれる可能性があります。
意図的に借入れを隠すのはもちろん、利用していないと思っていたカードローンの契約が残っているケースにも注意が必要です。
次のような契約を見落としやすいため、申込み前に確認しましょう。
- 残高0円でも解約していないカードローン
- クレジットカードのキャッシング枠
- 銀行カードローン
- スマートフォン端末の分割払い
- 後払いサービス
- 保証会社へ移った債務
- 家族に内緒で利用している借入れ
- 以前利用していたローン契約
申込内容を正確に記載できるよう、必要に応じて信用情報の本人開示を行いましょう。
おまとめ対象外の債務を含めている
おまとめローンによって、対象にできる債務は異なります。
消費者金融の商品では、総量規制の例外となる借換えの対象が、貸金業者からの借入債務に限られることがあります。日本貸金業協会も、一定の例外貸付けでは銀行からの借入債務や親族・知人からの借入債務が対象にならないと説明しています。
また、商品によっては次の債務をまとめられないことがあります。
- 銀行カードローン
- クレジットカードのショッピング残高
- 住宅ローン
- 自動車ローン
- 奨学金
- 税金や社会保険料
- 個人間の借金
- 事業性資金
- すでに債務整理中の債務
申込条件を満たしていない商品へ申し込むと、返済能力以前の問題として審査に通らない可能性があります。
年齢などの商品条件を満たしていない
おまとめローンには、申込可能年齢、収入、居住地域、雇用形態などの条件が定められています。
申込時には条件を満たしていても、完済時年齢が金融機関の基準を超える場合、希望する返済期間を設定できないことがあります。その結果、毎月の返済額が高くなり、返済能力の基準を満たせない可能性もあります。
収入証明書などの書類に不備がある
貸付額や契約状況によって、源泉徴収票、給与明細、確定申告書などの収入証明書を求められます。
次のような不備があると、審査が進まない、または申込みを取り下げた扱いになる可能性があります。
- 古い年度の収入証明書を提出した
- 書類の一部が切れている
- 文字や金額が読めない
- 申告年収と証明書の金額が異なる
- 勤務先名が申込内容と一致しない
- 確定申告書の受付を確認できない
- 借入先の残高証明が不足している
- 本人確認書類の住所が現住所と異なる
再申込みをする前に、必要書類と有効期限を確認しましょう。

おまとめローンの審査で確認される信用情報
金融機関は、おまとめローンの申込みを受けると、加盟している信用情報機関へ情報を照会します。信用情報は、申込者が自分で提出する借入一覧とは別に、客観的な取引状況を確認するために利用されます。
審査で見られる主な情報
信用情報には、主に次の内容が登録されています。
- 現在契約しているローンやクレジット
- 契約額や利用限度額
- 借入残高
- 毎月の請求額
- 入金状況
- 延滞
- 延滞解消
- 代位弁済
- 強制解約
- 債務整理
- 破産申立て
- 契約終了日
- 過去の申込履歴
金融機関は、信用情報だけでなく、申込書、収入証明書、自社での取引履歴などを合わせて審査します。
信用情報に誤りがある可能性も確認する
すでに完済した借入れの残高が残っている、他人の情報が混在している、免責確定後も情報が更新されていないなど、まれに実態と異なる登録が見つかることがあります。
その場合は、登録元会社へ調査と訂正を申し出ます。事実に合っている情報は、本人の希望だけで削除できません。
金融庁も、借入先が分からない場合には3つの信用情報機関へ開示を申し込む方法を案内しています。
おまとめローンに落ちた直後に避けるべき行動
審査に落ちると、別の商品なら通るかもしれないと焦りがちです。しかし、行動によっては債務状況を悪化させたり、次の審査に影響したりする可能性があります。
手当たり次第に申し込む
短期間の連続申込みは避けましょう。申込情報は一定期間、信用情報機関に登録されます。
申込履歴が多いことだけで審査落ちが決まるとは限りませんが、金融機関が資金繰りの緊迫を懸念する材料になる可能性があります。
再申込みをする場合は、前回の申込内容、借入残高、収入、延滞の有無などを見直し、状況が改善したかを確認することが重要です。
虚偽の年収や勤務先を申告する
年収を多く書く、借入件数を少なく書く、勤務していない会社を勤務先として記載するなどの虚偽申告はしてはいけません。
収入証明書、信用情報、在籍確認などによって相違が判明する可能性があります。虚偽を理由に審査に落ちるだけでなく、契約後に一括返済を求められるなどの問題につながるおそれがあります。
違法業者や個人間融資を利用する
「審査なし」「ブラックでも必ず融資」「誰でも一本化」といった勧誘には注意が必要です。
正規の金融機関であれば、返済能力を確認せずに無条件で高額融資をすることは通常ありません。SNS上の個人間融資では、高額な利息、保証金詐欺、個人情報の悪用などの被害に遭う可能性があります。
貸金業者を利用する場合は、金融庁の登録貸金業者情報検索サービスなどで登録の有無を確認しましょう。
クレジットカードを現金化する
審査落ち後の返済資金を作るために、クレジットカードで換金性の高い商品を買い、買取業者へ売却する行為は避けるべきです。
購入額より低い金額しか受け取れず、手元の現金以上のショッピング債務が残ります。カード規約違反となる可能性があり、その後に自己破産を申し立てる場合は、免責審査で問題になることもあります。
返済を放置する
おまとめローンに通らなくても、現在の借金がなくなるわけではありません。
返済日を過ぎると、遅延損害金が発生する、電話や書面による督促を受ける、信用情報へ延滞が登録される、一括請求を受ける、訴訟や支払督促を起こされるといった可能性があります。
返済が難しいと分かった時点で、借入先または適切な相談窓口へ連絡しましょう。
審査落ち後にまず確認したいこと
審査落ちの理由は通常開示されませんが、自分の状況を整理すると、考えられる原因と今後の選択肢を検討できます。
借入先・残高・金利を一覧にする
まず、すべての債務について次の項目を整理しましょう。
| 確認項目 | 内容 |
| 借入先 | 銀行、消費者金融、カード会社など |
| 借入残高 | 現在の元金 |
| 金利・手数料率 | 年率 |
| 毎月の返済額 | 最低返済額ではなく実際の額 |
| 返済日 | 口座引落日など |
| 完済予定日 | 現在の返済額を続けた場合 |
| 延滞の有無 | 現在・過去 |
| 担保・保証人 | 有無 |
| 追加借入枠 | 利用可能額 |
| 一括返済額 | 借換えに必要な金額 |
借入状況が分からない場合は、CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターへの本人開示も検討します。
家計から返済可能額を計算する
収入から生活に必要な支出を差し引き、毎月返済に回せる金額を計算します。
- 家賃や住宅ローン
- 食費
- 水道光熱費
- 通信費
- 医療費
- 保険料
- 税金や社会保険料
- 教育費
- 交通費
- 日用品費
- 臨時支出に備える予備費
返済可能額が現在の返済総額を下回っている場合、単にローンを一本化するだけでは解決しない可能性があります。
審査落ち前後の変化を確認する
次のような事情がなかったかを振り返りましょう。
- 転職または退職した
- 収入が減少した
- 新しい借入れをした
- クレジットカードの残高が増えた
- 支払いを延滞した
- 複数社へ申し込んだ
- 自動車ローンなどを新たに契約した
- 収入証明書の内容が申告と異なっていた
- 希望借入額を高く設定した
原因と思われる事情を改善できなければ、別のおまとめローンへ申し込んでも同じ結果になる可能性があります。
おまとめローン審査落ち後に検討できる方法
審査に落ちても、すぐに債務整理しか方法がないとは限りません。一方、返済可能額が不足している場合は、借換えにこだわり続けると相談が遅れる可能性があります。
状況に応じて、次の方法を検討しましょう。
既存の借入先へ返済条件を相談する
一時的な収入減少などで支払いが難しい場合は、返済日前に借入先へ相談する方法があります。
事情によっては、返済日の変更、一定期間の返済額の調整、利息のみの支払いなどを案内される場合があります。
ただし、必ず変更に応じてもらえるわけではありません。また、返済条件の変更が信用情報に登録される可能性もあります。変更後の総支払額や完済時期を確認しましょう。
高金利の借金から優先して返済する
毎月一定額の余裕がある場合は、最低返済額をすべての借入先へ支払いながら、追加返済分を最も金利の高い借金へ集中させる方法があります。
これは利息負担を抑えやすい方法ですが、ほかの借入先の最低返済額を支払えない状態では利用できません。
少額の借金から完済して返済件数を減らす方法もあります。心理的な達成感は得やすい一方、金利の高い借金を後回しにすると、利息総額が増える可能性があります。
不要な支出を整理して返済原資を増やす
家計を見直すときは、食費などを極端に削る前に、毎月自動的に発生する固定費を確認します。
- 利用していないサブスクリプション
- 不要な保険や重複保障
- 高額なスマートフォン料金
- 使用していない有料会員
- 複数の動画・音楽配信サービス
- 不要な自動車の維持費
- 家賃の負担
- クレジットカードの年会費
ただし、医療費や必要な保険まで安易に削ると、将来の生活が不安定になります。継続可能な範囲で見直しましょう。
臨時収入や売却代金を繰上返済に充てる
手元に不要な物があり、本人が完全な所有権を持っている場合は、売却代金を返済に充てる方法があります。
ただし、次の物を自己判断で売却するのは避けましょう。
- ローン会社に所有権が留保されている自動車
- クレジット代金を完済していない高額商品
- 担保に入っている財産
- 他人名義の財産
- 債務整理直前に名義変更した財産
すでに債務整理を検討している場合、財産の売却や一部債権者への返済が手続きに影響する可能性があるため、専門家へ相談してから進める方が安全です。
時間を置いて再申込みを検討する
短期間に複数社へ申し込んだことが原因の一つと考えられ、返済自体は問題なく続けられている場合は、新たな申込みを控える選択肢があります。
CICやJICCの申込情報は照会日から6か月以内登録されます。その間に次の改善を進めます。
- 借入残高を減らす
- 新しい借入れをしない
- 支払期日を守る
- 収入を安定させる
- 不要なカードローンを解約する
- 申告内容と必要書類を整える
- 希望金額を必要な範囲にする
- 対象債務が商品条件に合っているか確認する
ただし、「6か月待てば通る」という保証はありません。返済負担が重く、6か月待つ間に延滞しそうな場合は、再申込みより先に相談が必要です。
別の金融機関のおまとめローンを比較する
おまとめローンは、商品によって申込条件や対象債務が異なります。
比較するときは、次の項目を確認しましょう。
- 対象となる借入れの種類
- 上限金利
- 実際に適用される可能性のある金利
- 借入可能額
- 返済期間
- 毎月の返済額
- 総支払額
- 繰上返済手数料
- 追加借入れの可否
- 既存債務への振込方法
- 完済証明書の提出義務
- 収入証明書
- 担保や保証人の要否
審査基準は各社で異なりますが、短期間に多数へ申し込むのは避け、条件を満たす可能性のある商品を慎重に選びましょう。
家族から援助を受ける
家族が無理なく援助できる場合は、一部を返済して借入残高や件数を減らす方法があります。
ただし、家族が新たにローンを組んで肩代わりするのは、問題を家族へ移すだけになる可能性があります。贈与税の問題や、貸付けか贈与かが不明確になることもあるため、高額な資金援助では記録を残し、必要に応じて税理士などへ確認しましょう。
おまとめローンが難しいときは債務整理も選択肢
家計を見直しても毎月の返済額を確保できない場合や、借金を返すために新しい借入れを続けている場合は、おまとめローンで解決できる段階を超えている可能性があります。
その場合は、任意整理、個人再生、自己破産などを検討します。
任意整理
任意整理は、裁判所を利用せず、弁護士や司法書士などが債権者と返済条件について交渉する方法です。
一般的には、将来利息や遅延損害金の免除・減額、3~5年程度の分割払いなどを交渉します。
任意整理が向いている可能性があるのは、次のような方です。
- 将来利息がなくなれば元金を返済できる
- 安定した収入がある
- 毎月一定額を返済できる
- 整理する債権者を選びたい
- 裁判所を利用したくない
- 住宅や自動車など残したい契約がある
ただし、債権者に交渉へ応じる義務はなく、元金そのものが大幅に減るとは限りません。
個人再生
個人再生は、裁判所を通して債務を一定額まで減額し、原則3年、特別な事情がある場合は最長5年で返済する手続きです。
継続的または反復的な収入の見込みが必要ですが、住宅ローン特則を利用できれば、条件を満たす住宅ローンを返済しながら自宅を残せる可能性があります。
次のような方は、個人再生を検討できる場合があります。
- 任意整理では返済が難しい
- 債務を大幅に減らせば返済できる
- 安定した収入の見込みがある
- 自宅を残したい
- 自己破産を避けたい事情がある
保有財産の価値が高い場合、最低弁済額が増えることがあります。また、住宅ローン以外の債権者を自由に選んで手続きから外すことはできません。
自己破産
自己破産は、支払不能の状態にある方が裁判所へ申し立て、免責許可により、税金や養育費などを除く債務の支払義務の免除を目指す手続きです。
返済へ回せる収入や財産がほとんどなく、任意整理や個人再生でも解決できない場合に検討します。
一定以上の価値がある財産は処分対象になる可能性があり、一部の職業では手続中に資格制限があります。ただし、生活に必要なすべての財産を失うわけではありません。
法テラスは、債務整理の主な方法として、任意整理、破産手続、個人再生手続、特定調停を案内しています。
参考:法テラス「債務、貸付」
おまとめローンと債務整理の違い
おまとめローンと債務整理は、どちらも返済問題への対応策ですが、仕組みは大きく異なります。
| 比較項目 | おまとめローン | 任意整理 | 個人再生 | 自己破産 |
| 借入先 | 一本化する | 債権者と交渉 | 原則すべて対象 | 原則すべて対象 |
| 元金 | 原則全額返済 | 原則大幅減額なし | 減額される可能性 | 免責で原則支払義務を免れる |
| 将来利息 | 発生する | 免除・減額交渉 | 再生計画に従う | 免責対象なら支払不要 |
| 裁判所 | 利用しない | 利用しない | 利用する | 利用する |
| 信用情報 | 契約・申込情報が登録 | 影響あり | 影響あり | 影響あり |
| 返済能力 | 審査に通る必要 | 和解後の返済能力が必要 | 継続収入の見込みが必要 | 支払不能が前提 |
| 財産への影響 | 原則なし | 原則なし | 清算価値に影響 | 高価な財産は処分の可能性 |
おまとめローンは、金利を下げれば完済できる方に適した可能性があります。一方、元金を全額返すこと自体が難しい場合、おまとめローンに通ったとしても、問題を先延ばしにする可能性があります。
おまとめローン審査落ち後に相談できる窓口
返済が厳しいときは、延滞する前に相談することが重要です。相談したからといって、必ず債務整理をしなければならないわけではありません。
弁護士・司法書士
弁護士や認定司法書士へ相談すると、債務額、収入、財産、住宅や自動車の有無などを踏まえ、任意整理などの方法を検討できます。
司法書士には取り扱える金額や代理権の範囲に制限があるため、債務額が大きい場合や個人再生・自己破産を検討する場合は、対応範囲を確認しましょう。
法テラス
収入や資産が一定基準以下の方は、法テラスの無料法律相談や弁護士・司法書士費用の立替制度を利用できる可能性があります。利用には条件と審査があります。
財務局や自治体の多重債務相談窓口
金融庁は、全国の財務局に設置された多重債務相談窓口や、法テラス、弁護士会、日本司法書士会連合会、日本貸金業協会、日本クレジットカウンセリング協会、全国銀行協会などを相談先として案内しています。
日本クレジットカウンセリング協会
クレジットカードや消費者金融などの債務に関するカウンセリング、家計改善、任意整理などの支援を受けられる場合があります。対象となる債務や利用条件を確認してください。
おまとめローンに通らない場合のチェックリスト
審査落ち後に同じ申込みを繰り返す前に、次の項目を確認しましょう。
- 現在の借入先をすべて把握しているか
- 借入残高と毎月の返済額は正確か
- 過去6か月以内に複数のローンへ申し込んでいないか
- 現在延滞している支払いはないか
- 携帯電話端末の分割払いを滞納していないか
- 債務整理などの情報が信用情報に残っていないか
- 申告年収と収入証明書が一致しているか
- 転職直後や試用期間中ではないか
- 希望借入額が実際の一括返済額を超えていないか
- まとめたい債務が商品対象に含まれているか
- 不要なカードローン契約や借入枠が残っていないか
- 借換え後の総支払額を確認したか
- 返済期間を延ばしすぎていないか
- 家計上、本当に返済を続けられるか
- 返済のために新たな借入れをしていないか
複数の項目に問題がある場合、おまとめローンの再申込みだけで解決するのは難しい可能性があります。
おまとめローンに関するよくある質問
審査落ち後に誤った行動を取らないよう、よくある疑問を確認しておきましょう。
審査落ちの理由を金融機関に教えてもらえる?
一般的に、金融機関は詳細な審査基準や審査落ちの具体的な理由を開示しません。
本人開示で信用情報を確認しても、審査結果の理由そのものが記載されているわけではありません。信用情報機関も審査を行っていないため、なぜ落ちたかを回答することはできません。
借入状況、延滞、申込履歴、収入証明などから考えられる原因を一つずつ確認しましょう。
一社落ちても別のおまとめローンに通る可能性はある?
審査基準や対象債務は金融機関ごとに異なるため、別の会社で審査に通る可能性はあります。
ただし、返済能力に対して借入総額が大きすぎる、現在延滞している、信用情報に重大な情報があるといった根本原因があれば、会社を変えても審査は難しいでしょう。
6か月待てば審査に通る?
6か月程度経過すれば、CICやJICCの申込情報が保有期間を終える可能性があります。しかし、申込履歴以外の事情が改善されなければ、審査に通るとは限りません。
借入残高、延滞、収入、勤続年数、返済負担なども合わせて見直す必要があります。
総量規制を超えていたら絶対に通らない?
一定の条件を満たす貸金業者のおまとめローンは、総量規制の例外貸付けとして年収の3分の1を超えて利用できる場合があります。
ただし、例外に該当することと審査に通ることは別です。金融機関は返済能力を審査するため、借入額が大きい、収入が不安定、延滞があるなどの事情によって落ちる可能性があります。
銀行なら総量規制を気にせず借りられる?
銀行による貸付けは貸金業法上の総量規制の対象外です。しかし、銀行も返済能力や信用情報を確認して融資の可否を判断します。
総量規制の対象外であることは、審査が甘いことを意味しません。
おまとめローンでショッピングリボもまとめられる?
商品によって異なります。銀行のおまとめローンではショッピングリボを対象にできる場合がありますが、貸金業者による総量規制の例外貸付けでは、対象債務が貸金業者からの借入債務に限定されることがあります。
申込前に、ショッピング残高が対象かを金融機関へ確認しましょう。
おまとめ後に完済したカードローンは使える?
おまとめローンの契約条件によっては、既存のカードローンを解約することや、追加借入れをしないことが求められます。
完済後に再び借りると、おまとめローンと新しい借金の両方を返すことになり、以前より返済負担が重くなる可能性があります。一本化後は、原則として追加借入れをせず、完済を優先しましょう。
まとめ
おまとめローンに通らない原因としては、借入総額と収入のバランス、借入件数、延滞、債務整理などの信用情報、短期間の連続申込み、勤続年数、希望金額、書類不備などが考えられます。
ただし、金融機関ごとに審査基準が異なり、通常、審査落ちの具体的な理由は開示されません。
審査落ち後は、次の順序で状況を整理しましょう。
- すべての借入先、残高、金利、返済額を確認する
- 家計から毎月返済できる金額を計算する
- CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターの本人開示を検討する
- 延滞や誤登録がないか確認する
- 商品の対象債務と申込条件を見直す
- 短期間の連続申込みを避ける
- 借換え後の総支払額と完済時期を計算する
- 返済可能なら家計改善や繰上返済を検討する
- 返済が難しければ借入先や相談窓口へ連絡する
- 必要に応じて任意整理・個人再生・自己破産を検討する
おまとめローンは、借金の元金を減らす制度ではありません。金利が下がっても元金を全額返済するのが難しい場合は、別のローンへ申し込み続けるより、早めに専門の相談窓口へ相談した方が生活再建につながる可能性があります。
※本記事は2026年7月時点の一般的な制度・実務を解説するもので、特定の金融機関の審査通過や借入れを保証するものではありません。審査基準、対象債務、金利、返済条件は商品によって異なります。









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