ショッピングリボも債務整理できる?商品の引き揚げリスクや手続きごとの違いを解説

ショッピングリボも債務整理できる?商品の引き揚げリスクや手続きごとの違いを解説

クレジットカードのショッピングリボは、毎月の支払額を抑えられる反面、利用を重ねると残高が減りにくくなり、返済が長期化しやすい支払方法です。「キャッシングではないから債務整理できないのでは」と思う方もいますが、ショッピングリボの未払残高も、原則として任意整理・個人再生・自己破産の対象にできます。

ただし、購入代金を完済していない商品については、カード会社が所有権を留保しており、債務整理をきっかけに引き揚げを求められることがあります。本記事では、ショッピングリボを債務整理する方法と、商品を手元に残せるかどうかを判断するポイントについて詳しく解説します。

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目次

ショッピングリボの残高も債務整理の対象にできる

ショッピングリボは現金を直接借りるキャッシングとは仕組みが異なりますが、カード会社に対する支払義務であることに変わりはありません。返済が困難になった場合は、ほかの借金と同じように債務整理を検討できます。

ショッピングリボとはどのような支払方法?

ショッピングリボとは、クレジットカードで購入した商品やサービスの代金を、利用金額や件数にかかわらず、あらかじめ設定した金額または一定の計算方法に基づいて毎月支払う方式です。

一般的なクレジットカード取引では、カード会社が加盟店へ商品代金を立替払いし、利用者が後日カード会社へ代金と手数料を支払います。経済産業省は、クレジットカード会社などが行うこの仕組みを「包括信用購入あっせん」として説明しています。

参考:経済産業省「割賦販売法(後払分野)の概要・FAQ」

リボ払いは月々の支払額が一定または緩やかに変動するため、家計を管理しやすいように見えます。しかし、新しい買い物を続けると、支払っても残高がなかなか減らない状態になりやすい点に注意が必要です。

キャッシングでなくても債務整理できる

債務整理の対象は、消費者金融やカードローンから借りた現金だけではありません。クレジットカード会社に対する次のような支払義務も対象になり得ます。

  • ショッピングリボの残高
  • ショッピングの分割払い
  • ボーナス払いの未払代金
  • 1回払いで請求前の利用代金
  • キャッシングリボの残高
  • 携帯電話端末の分割代金
  • 個別のショッピングローン
  • 後払い決済サービスの未払代金

したがって、「買い物に使っただけだから債務整理できない」と諦める必要はありません。ショッピングリボの残高が膨らみ、現在の収入では完済の見通しが立たない場合は、早めに家計と債務の状況を整理することが重要です。

債務整理には主に3つの方法がある

ショッピングリボに利用できる代表的な債務整理は、任意整理・個人再生・自己破産です。

手続き主な特徴ショッピングリボの扱い
任意整理カード会社と裁判外で返済条件を交渉する対象にできる
個人再生裁判所を通じて債務を減額し、原則3年で返済する原則として手続きに含める
自己破産裁判所へ申し立て、免責により支払義務の免除を目指す原則として手続きに含める

法テラスも、債務整理の主な方法として任意整理、破産手続、個人再生手続、特定調停を挙げています。各手続きには利用条件やデメリットがあるため、単純に「最も減額幅が大きい方法」を選べばよいわけではありません。

参考:法テラス「債務、貸付」

ショッピングリボを任意整理するとどうなる?

任意整理は、裁判所を利用せず、カード会社と返済方法について交渉する手続きです。一定の返済能力があり、将来の手数料負担を抑えれば完済できる方に適している可能性があります。

将来の手数料をカットできる可能性がある

ショッピングリボを任意整理すると、一般的には未払残高を確定させ、今後発生するリボ手数料の免除や減額、長期分割払いについてカード会社と交渉します。

たとえば、ショッピングリボ残高が90万円あり、年15%程度の手数料が発生しているとします。毎月2万円を支払っても、その全額が元金に充当されるわけではありません。任意整理によって将来手数料が免除され、元金90万円を60回で返済する内容に合意できれば、単純計算で毎月の支払額は約1万5,000円となります。

ただし、これはあくまで説明のための例です。カード会社には任意整理の交渉に応じる法律上の義務がなく、次のような条件を提示されることがあります。

  • 将来手数料の一部を支払う
  • 分割回数を36回程度までにする
  • 頭金を用意する
  • 購入商品の返還を求める
  • 直近利用分を先に支払う
  • 短期間での返済を求める

希望どおりの条件になるとは限らないため、家計から毎月支払える金額を計算したうえで交渉する必要があります。

元金そのものは原則として大幅に減らない

ショッピングリボの任意整理では、一般的に将来の手数料負担を抑えることが中心となり、利用した元金そのものが大幅に減額されるとは限りません。

過去のキャッシング取引では、利息制限法に基づく引き直し計算により残高が減ったり、過払い金が生じたりすることがあります。一方、ショッピング利用は金銭の貸付けではないため、通常、キャッシングと同じ過払い金の仕組みは適用されません。

「リボ手数料を長年支払ったので、過払い金が戻るはず」と考えるのは適切ではありません。ショッピングリボの整理では、残っている元金をどの期間で返済できるかが重要になります。

整理するカード会社を選べることがある

任意整理では、個人再生や自己破産とは異なり、交渉する債権者を選べるのが一般的です。

たとえば、次のような選択を検討できる場合があります。

  • ショッピングリボ残高が大きいカードだけを整理する
  • 保証人付きの借金を対象から外す
  • 自動車ローンを対象から外す
  • 勤務先からの借入れを対象から外す
  • 金利の低いローンを従来どおり返済する

ただし、一部の債権者を外した結果、任意整理後の返済を継続できなければ意味がありません。対象外とする債務も含め、家計全体で返済可能かを判断する必要があります。

また、同じカード会社にショッピングリボとキャッシングの両方がある場合、ショッピングだけを整理してキャッシングを残すといった扱いは難しく、通常はその会社に対する債務全体を整理することになります。

カードは原則として使えなくなる

任意整理の対象にしたクレジットカードは、通常、強制解約または利用停止となります。カード会社へ弁護士や司法書士から受任通知が届くと、その後の新規利用はできないと考えておいた方がよいでしょう。

さらに、任意整理の対象から外したカードも、更新時や途上与信の際に利用を止められる可能性があります。カード会社は契約中も信用情報や利用状況を確認することがあるためです。

公共料金、携帯電話料金、保険料、家賃、サブスクリプションなどをカードで支払っている場合は、口座振替や払込票などへ変更しておきましょう。

個人再生でショッピングリボを整理する場合

個人再生は、裁判所を通して借金などを減額し、原則3年、事情がある場合は最長5年で返済する手続きです。任意整理では返済が難しいものの、一定額なら継続して支払える方が検討できます。

ショッピング残高も原則として再生債権になる

個人再生では、ショッピングリボの残高も原則として再生債権に含まれます。カードローン、消費者金融、銀行ローンなどと合わせて債権額を届け出て、再生計画に従って返済します。

個人再生は任意整理のように、自由に特定のカード会社だけを対象から外す手続きではありません。原則として、すべての債権者を裁判所へ申告する必要があります。

一部のカード会社を意図的に隠したり、特定の会社だけへ優先的に返済したりすると、手続きに悪影響を及ぼす可能性があります。申立て前に利用したカードや後払いサービスも含め、すべて専門家へ申告しましょう。

裁判所は個人再生について、全債権者に対する返済総額を減らし、原則3年、最長5年で分割返済する手続きと説明しています。

参考:裁判所「個人再生手続・受付相談Q&A集」

債務を大きく減額できる可能性がある

個人再生では、債務総額や保有財産などを基に最低弁済額が決まります。ショッピングリボを含む債務全体を一定額まで減らせる可能性がありますが、必ず「借金が5分の1になる」とは限りません。

実際の返済額を決める際は、少なくとも次の基準が関係します。

  • 債務総額に応じた最低弁済額
  • 保有財産の価値に基づく清算価値
  • 給与所得者等再生の場合の可処分所得
  • 住宅ローン特則を利用する場合の住宅ローン返済
  • 税金や養育費など減額対象にならない支払い

高価な商品を所有している場合、その商品の価値が清算価値に加算され、再生計画で支払う金額が増える可能性もあります。

商品に所有権留保があれば引き揚げられる可能性がある

個人再生を申し立てても、購入商品の所有権がカード会社などに留保されている場合は、商品の返還を求められる可能性があります。

個人再生は財産をすべて処分する手続きではありませんが、所有権留保のある商品は、そもそも利用者が完全な所有権を取得していないと扱われることがあります。その場合、カード会社が担保権者に近い立場から、再生手続きとは別に商品を回収しようとする可能性があります。

特に自動車、バイク、宝飾品、高級腕時計、家電製品など、換価価値が残っている商品は注意が必要です。

自己破産でショッピングリボを整理する場合

ショッピングリボを含む債務について返済能力がなく、任意整理や個人再生でも解決できない場合は、自己破産を検討することがあります。自己破産は、裁判所から免責許可を受けることで、原則として債務の支払義務を免除してもらう手続きです。

免責されれば原則として支払義務がなくなる

ショッピングリボの未払残高も、税金や養育費などの非免責債権に該当するものではないため、免責許可が確定すれば、原則として支払義務を免れることができます。

ただし、自己破産を申し立てれば自動的に免責されるわけではありません。裁判所が申立ての経緯、財産状況、債務の内容などを確認し、免責の可否を判断します。

また、自己破産ではショッピングリボだけを選んで手続きすることはできません。原則として、すべての債権者と債務を申告しなければなりません。

高額商品の購入は免責審査に影響することがある

自己破産を検討している段階で、返済できないことを認識しながら高額商品をクレジットカードで購入した場合、免責手続きで問題になる可能性があります。

特に注意が必要なのは、次のような行為です。

  • 破産直前に高額商品を多数購入する
  • 換金目的でブランド品や商品券を購入する
  • カードで買った商品をすぐに売却する
  • 売却代金を生活費以外の用途で費消する
  • 特定のカード会社だけに返済する
  • 利用履歴や所有商品の存在を隠す
  • 商品を家族や知人名義に移す

クレジットカードで商品を購入し、すぐに買取業者へ売却する「クレジットカード現金化」は、カード規約違反となるだけでなく、破産手続きで問題視される可能性があります。

高額な買い物や浪費があるからといって、必ず免責されないとは限りません。裁判所が事情を総合的に判断し、裁量免責が認められる場合もあります。しかし、事実を隠すことは状況を悪化させるため、購入履歴を専門家へ正直に伝えることが重要です。

自分の所有物でも財産価値が高ければ処分対象になり得る

商品代金を完済し、自分が完全な所有権を持っている場合でも、自己破産時に高い換価価値があれば、破産財団に組み入れられて処分される可能性があります。

たとえば、完済済みの高級腕時計やブランドバッグであっても、中古市場で相当な価格が付くなら、債権者への配当に充てる財産として扱われることがあります。

自由財産の範囲や換価基準は、財産の種類や申立先の裁判所の運用によって異なります。「20万円以下なら全国どこでも必ず残せる」などと一律に判断することはできません。

債務整理すると購入商品が引き揚げられるのはなぜ?

ショッピングリボの債務整理では、未払いの商品が手元に残るかどうかが大きな問題です。その判断に関係するのが「所有権留保」です。

所有権留保とは代金完済まで所有権をカード会社などに残す仕組み

所有権留保とは、商品を利用者へ引き渡した後も、代金が完済されるまで商品の所有権を販売店やカード会社などに残しておく仕組みです。利用者が支払えなくなった場合に、商品を回収して未払代金の回収へ充てるための担保として機能します。

日本クレジット協会も、クレジット契約では支払いが終了するまで商品の所有権がクレジット会社にあり、支払いを遅滞して期限の利益を喪失した場合、クレジット会社が商品を引き揚げられる旨を説明しています。

参考:日本クレジット協会「契約中の商品を売却できますか」

ただし、具体的に誰が所有権を持つか、どの商品が対象になるかは、カード会員規約や個別契約の内容によって異なります。クレジットで購入したすべての商品が、必ず同じ条件で引き揚げられるわけではありません。

引き揚げの対象になりやすい商品

実務上、カード会社が引き揚げを検討しやすいのは、中古品として売却しても一定の価値がある商品です。

代表例として、次のようなものが挙げられます。

  • 自動車やバイク
  • 高級腕時計
  • 宝石や貴金属
  • ブランドバッグ
  • 高額なカメラやレンズ
  • パソコンや大型家電
  • 業務用機器
  • 高級家具
  • 楽器
  • 未使用に近い高額商品

ただし、高価だった商品でも、購入から長期間が経過している、故障している、著しく傷んでいる、売却費用の方が高いといった場合は、回収されないこともあります。

引き揚げられにくい商品

一方、次のような商品は、使用や消費によって価値がなくなっていたり、回収コストに見合わなかったりするため、一般的には引き揚げの対象になりにくいと考えられます。

  • 食品や飲料
  • 日用品や消耗品
  • 使用済みの衣類
  • 化粧品
  • 医薬品
  • 少額の雑貨
  • すでに提供済みの旅行や飲食サービス
  • 価値がほとんど残っていない家電
  • デジタルコンテンツ
  • サブスクリプションなどのサービス利用料

もっとも、何円以上なら引き揚げるという統一的な法律上の基準があるわけではありません。カード会社の規約、商品の状態、残代金、中古価値、回収費用などによって判断が変わります。

商品を勝手に売却・廃棄してはいけない

所有権留保の対象になっている商品を、債務整理前後に勝手に売却したり、他人へ譲渡したりするのは避けるべきです。

会員規約に商品の譲渡や質入れを禁止する条項がある場合、規約違反となります。自己破産では、財産や取引の隠匿を疑われ、免責審査に影響する可能性もあります。

すでに商品を売却してしまった場合も、その事実を隠してはいけません。次の資料をできる限り保管し、専門家へ事情を説明しましょう。

  • 購入時のレシートや明細
  • カードの利用履歴
  • 売却先と売却日
  • 買取明細
  • 売却金額
  • 売却代金の使途
  • 商品を売却した理由

生活費を確保するために売却した場合と、当初から換金目的で購入した場合とでは、事情の評価が異なる可能性があります。

商品が引き揚げられるまでの一般的な流れ

カード会社が所有権留保を主張しても、通常、担当者が無断で自宅に入り、直ちに商品を持ち去るわけではありません。一般的には、商品内容や現在の状態を確認し、返還方法について話し合います。

カード会社から商品について照会される

弁護士や司法書士から受任通知を送ると、カード会社が直近の利用明細を確認し、一定金額以上の商品について次の事項を照会することがあります。

  • 商品が現在も手元にあるか
  • 商品のメーカーや型番
  • 購入時期
  • 使用状況
  • 故障や破損の有無
  • 売却や譲渡をしていないか
  • 商品の保管場所
  • 返還に応じられるか

直近に購入した商品ほど、中古価値が残っている可能性が高いため、照会を受けやすい傾向があります。

返還方法や査定について協議する

商品が回収対象となった場合は、カード会社または委託業者と返還方法を調整します。大型家電や家具では搬出方法が問題になることもあります。

商品の引き揚げに同意する際は、次の点を確認しておきましょう。

  • 搬出費用を誰が負担するか
  • 自宅の床や壁を傷つけた場合の扱い
  • 付属品や説明書が必要か
  • 個人データを消去する時間があるか
  • 商品の査定方法
  • 売却代金が債務にどう充当されるか
  • 引き揚げ後の残債額
  • 返還確認書を発行してもらえるか

パソコン、スマートフォン、タブレットなどを返還する場合は、写真や連絡先などのデータをバックアップし、アカウントからログアウトしたうえで初期化する必要があります。ただし、返還前の状態変更については、カード会社や専門家の指示を確認しましょう。

商品を返還しても債務が全額なくなるとは限らない

商品が引き揚げられたからといって、その商品の未払代金が必ず全額消えるわけではありません。

たとえば、未払残高が30万円ある商品をカード会社が引き揚げ、中古市場で10万円相当と評価した場合、売却費用などを考慮した残額が債務として残る可能性があります。

反対に、回収した商品の価値が高ければ、未払残高の相当部分へ充当されることもあります。査定額と残債の計算方法について、和解書や債権届出の内容を確認することが大切です。

商品を手元に残す方法はある?

生活や仕事に必要な商品であれば、何とか残したいと考えるのは自然です。ただし、所有権留保が有効で、カード会社が返還を求めている場合、利用者の希望だけで残せるとは限りません。

任意整理の対象からカード会社を外す

任意整理であれば、商品を購入したカード会社を対象から外し、契約どおりに返済を継続することで、引き揚げを避けられる可能性があります。

ただし、次の条件を慎重に確認する必要があります。

  • そのカードの返済を続けても家計が維持できるか
  • ほかの債権者への返済と両立できるか
  • 同じ会社のキャッシング残高も返済できるか
  • カード会社が利用停止や一括請求をしないか
  • 全体として債務問題を解決できるか

商品を残すために一社を除外した結果、毎月の返済額が多すぎて任意整理が破綻するのであれば、別の方法を考える必要があります。

第三者に代金を支払ってもらう方法は慎重に検討する

家族などの第三者が商品代金を支払い、商品を残す方法を検討できる場合があります。ただし、債務者本人の財産から特定のカード会社だけへ支払うと、偏頗弁済として個人再生や自己破産で問題になる可能性があります。

家族が自分の資金で支払う場合でも、支払方法や商品所有権の移転を明確にしなければ、後の手続きで疑義が生じることがあります。専門家へ相談せずに支払うことは避けましょう。

カード会社と買取りについて交渉する

カード会社が認める場合、商品の現在価値に相当する金額を支払うことで、商品を手元に残せる可能性があります。

ただし、必ず交渉に応じてもらえるわけではありません。また、個人再生や自己破産では、支払原資や商品の評価額によって債権者間の公平を害する可能性があるため、自由に買い取れるとは限りません。

生活必需品だから必ず残せるとは限らない

冷蔵庫、洗濯機、パソコンなど、生活や仕事に必要な物であっても、所有権がカード会社に留保されていれば、当然に自分の所有物として保護されるわけではありません。

ただし、中古価値が低い家電などは、カード会社が費用をかけて回収しないこともあります。必要性だけでなく、契約内容、換価価値、未払残高を踏まえて個別に判断されます。

ショッピングリボを債務整理するデメリット

債務整理によって返済負担を軽減できる可能性がある一方、カード利用や信用情報などに影響が生じます。手続き後の生活を具体的に想定しておくことが大切です。

クレジットカードが使えなくなる

債務整理の対象にしたカードは原則として利用できなくなります。家族カードやETCカードも停止する可能性があります。

カードがなくても生活できるよう、次の代替手段を準備しておきましょう。

  • 銀行口座振替
  • デビットカード
  • プリペイドカード
  • コンビニ払込票
  • 現金払い
  • キャリア決済以外の支払方法

デビットカードは原則として利用時に銀行口座から代金が引き落とされるため、クレジットカードのような後払いではありません。ただし、利用できない店舗やサービスもあります。

信用情報に影響する

債務整理をすると、契約内容や支払状況などが信用情報機関に登録され、新たなクレジット契約やローンの審査に影響する可能性があります。

CICは、クレジット情報の保有期間について「契約中および契約終了から5年間」と案内しています。ただし、登録される情報や起算点は契約・手続きの状況によって異なるため、「債務整理から必ず一律5年」と単純に考えるのは適切ではありません。

参考:CIC「自己破産の登録は何年間ですか?」

信用情報の登録期間が経過しても、新しいカードやローンの審査に必ず通るとは限りません。カード会社は収入、勤続年数、他社利用状況、自社の内部情報などを含めて審査します。

携帯電話の購入方法に影響することがある

携帯電話の通信契約と端末代金の分割契約は別のものです。通信料金を滞納していなければ直ちに回線が止まるとは限りませんが、端末代金の分割払いは信用取引であるため、新たな分割購入が難しくなる可能性があります。

債務整理後に端末を買い替える場合は、一括払い、中古端末、比較的安価な端末などを検討する必要があります。

保証人になりにくくなる

信用情報に債務整理に関する情報が登録されている間は、家族の自動車ローン、教育ローン、賃貸契約などで保証人を求められても、保証会社や金融機関の審査に通らない可能性があります。

近い将来、子どもの奨学金などで保証人になる予定がある場合は、機関保証を利用できるかなども確認しておきましょう。

ショッピングリボが返せないときに避けるべき行動

支払日が迫ると、目の前の請求を何とかするために新たな借入れを考えがちです。しかし、一時的に支払いを乗り切っても、債務総額が増えれば解決が難しくなります。

別のカードや消費者金融から借りて返済する

新たな借入れでショッピングリボを返済すると、債務を別の会社へ移しただけになり、利息や手数料の負担が増える可能性があります。

毎月の返済を借入れで補う状態になったら、家計だけで立て直すのが難しくなっているサインです。

リボ払いの設定額だけを下げ続ける

毎月の支払額を下げれば一時的な負担は軽くなりますが、完済までの期間が延び、手数料総額が増えることがあります。

支払額を変更するときは、変更後の完済時期と総支払額を必ず確認しましょう。新規利用を止めなければ、支払額を下げても残高が増え続ける可能性があります。

カードで商品を買って現金化する

換金性の高い商品をカードで購入し、買取業者へ売却して現金を得る方法は、債務問題を深刻化させます。

商品の買取価格は購入価格より低いのが一般的で、手元に入る現金より大きなカード債務が残ります。さらに、カード規約違反や所有権留保の問題が生じ、自己破産では免責審査に影響する可能性があります。

督促や専門家からの連絡を無視する

カード会社からの督促を放置すると、期限の利益を失って一括請求を受けたり、支払督促や訴訟を起こされたりする可能性があります。

裁判所から書類が届いた場合は、記載された期限内に対応しなければなりません。身に覚えのある請求でも、書類を放置するとカード会社の主張どおりの判決などが出る可能性があります。

ショッピングリボを債務整理する前の確認事項

相談前にカードの利用状況と家計を整理すると、適切な手続きを選びやすくなります。特に、直近に高額商品を購入している場合は、商品内容を正確に伝えることが重要です。

カードごとの残高を確認する

まず、すべてのカードについて次の情報を一覧にしましょう。

  • カード会社名
  • ショッピングリボ残高
  • キャッシング残高
  • 分割払いやボーナス払いの残高
  • 毎月の支払額
  • 手数料率
  • 支払日
  • 滞納の有無
  • 保証人や担保の有無
  • 公共料金などの継続決済

会員ページに表示された金額だけでなく、利用直後で請求に反映されていない買い物も確認してください。

購入商品を一覧にする

所有権留保や引き揚げの可能性を判断するため、少なくとも直近数か月から1年程度の高額商品を整理します。

確認項目内容
商品名パソコン、時計、家電など
購入日カード利用日
購入価格レシートや明細上の金額
支払方法リボ、分割、1回払いなど
現在の状態使用中、未使用、故障など
保管場所自宅、勤務先など
売却の有無売却済みなら金額と使途
生活上の必要性仕事・通院・家事など

「これは申告しなくても分からないだろう」と考えず、判断に迷う商品もすべて専門家へ伝えましょう。

毎月返済できる金額を計算する

任意整理や個人再生は、手続き後も一定期間返済を続ける必要があります。収入から次の生活費を差し引き、無理なく支払える金額を確認します。

  • 家賃または住宅ローン
  • 食費
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 医療費
  • 保険料
  • 交通費
  • 教育費
  • 税金や社会保険料
  • 日用品費
  • 突発的な支出に備える予備費

返済に回せる金額を過大に見積もると、和解や再生計画の途中で支払えなくなる可能性があります。ボーナスを前提にしすぎず、通常月の収入で続けられる計画を立てましょう。

どの債務整理を選べばよい?

適切な方法は、ショッピングリボの残高だけでなく、収入、財産、ほかの借金、購入商品、住宅や自動車の有無などによって変わります。

任意整理が向いている可能性がある人

次のような方は、任意整理を検討できる可能性があります。

  • 将来手数料をなくせば3~5年程度で元金を返済できる
  • 安定した収入がある
  • 整理したいカード会社を選びたい
  • 裁判所を使わずに交渉したい
  • 残したいローンや保証人付き債務がある
  • 高額商品の未払代金を契約どおり返済できる

ただし、債務額に対して返済可能額が少ない場合、任意整理では毎月の支払いが家計を圧迫します。

個人再生が向いている可能性がある人

次のような方は、個人再生を検討できる可能性があります。

  • 任意整理では完済できない
  • 継続的または反復的な収入の見込みがある
  • 債務を大幅に減額すれば返済できる
  • 住宅ローン特則を利用して自宅を残したい
  • 自己破産を避けたい事情がある
  • 一定の財産を維持しながら再建したい

ただし、所有権留保のある商品を当然に残せるわけではなく、財産価値が高ければ最低弁済額にも影響します。

自己破産が向いている可能性がある人

次のような方は、自己破産を検討する余地があります。

  • 収入から返済に回せる金額がほとんどない
  • 失業や病気などで安定収入の見込みがない
  • 債務総額が大きく、任意整理では完済できない
  • 個人再生後の返済も難しい
  • 処分対象となる高額財産が少ない
  • 生活を根本的に立て直す必要がある

自己破産では、財産処分や一定の資格制限などが問題になる場合がありますが、戸籍や住民票に破産した事実が記載されるわけではありません。一般の会社員が自己破産しただけで当然に解雇されるものでもありません。

ショッピングリボの債務整理に関するよくある質問

最後に、ショッピングリボを整理するときによくある疑問をまとめます。個別の契約や裁判所の運用によって結論が変わる点には注意してください。

家電やパソコンは必ず持っていかれる?

必ず引き揚げられるわけではありません。カード会社の会員規約、購入時期、未払残高、商品の中古価値、状態、回収費用などを踏まえて判断されます。

古い家電や価値の低いパソコンは回収されないこともありますが、購入直後の高性能パソコンなどは照会や返還要求を受ける可能性があります。

プレゼントした商品も引き揚げられる?

所有権留保の対象商品を家族や知人へプレゼントしていても、カード会社が所有権を主張する可能性があります。すでに第三者へ渡したことを隠さず、専門家へ説明してください。

第三者との関係や商品の所在によって対応が複雑になるため、自分の判断で買い戻したり、さらに別の人へ譲渡したりするのは避けましょう。

すでに捨てた商品はどうなる?

日用品や故障した家電などを通常の生活の中で処分していた場合は、その経緯を説明します。故意に財産を隠したのではなく、価値がなくなって廃棄したことを示せるよう、分かる範囲で処分時期や理由を整理しましょう。

債務整理を決めた後に高価な商品を意図的に捨てたり、処分したと偽ったりするのは避けるべきです。

リボ払い中の商品が何か分からない場合は?

カード会社の利用明細、会員ページ、メールの購入履歴、通販サイトの注文履歴などを確認します。明細の店舗名だけでは商品が分からない場合は、購入先へ問い合わせる方法もあります。

分からないままでも専門家へ相談できますが、「何も買っていない」と断定せず、確認できていない利用があることを伝えましょう。

相談しただけでカードは止まる?

弁護士や司法書士へ相談しただけで、直ちにカード会社へ連絡が行くわけではありません。正式に依頼し、専門家が受任通知を送った時点で、対象カードが利用停止になるのが一般的です。

相談段階でカード会社への通知を希望しない場合は、その旨を確認してから相談するとよいでしょう。

まとめ

ショッピングリボの未払残高も、キャッシングやカードローンと同様に、任意整理・個人再生・自己破産の対象にできます。

任意整理では、将来のリボ手数料を免除または減額し、元金を分割返済する交渉が中心です。個人再生では、ショッピング残高を含む債務全体を減額できる可能性があります。返済能力がほとんどない場合は、自己破産による免責を検討することになります。

ただし、商品代金を完済していない場合は、カード会員規約などに基づいて所有権がカード会社に留保されていることがあります。特に、自動車、バイク、高級腕時計、宝飾品、ブランド品、購入直後のパソコンや家電などは、債務整理後に引き揚げを求められる可能性があります。

手続き前には、次の点を確認しましょう。

  1. ショッピングリボとキャッシングの残高
  2. 毎月無理なく返済できる金額
  3. 直近に購入した高額商品の内容
  4. 商品が現在も手元にあるか
  5. カード会員規約の所有権留保条項
  6. 商品の中古価値と生活上の必要性
  7. カード払いにしている公共料金などの変更先
  8. 任意整理・個人再生・自己破産のどれが家計に合うか

商品を残したいからといって、特定のカード会社へ自己判断で返済したり、所有権留保中の商品を売却したりすると、その後の債務整理に影響する可能性があります。

ショッピングリボの支払いが厳しくなったら、新しい借入れやカード現金化で返済を先延ばしにせず、利用明細と家計を整理して早めに弁護士や司法書士へ相談することが大切です。

※本記事は一般的な法制度と実務上の取扱いを解説するもので、個別案件に対する法律相談ではありません。商品の所有権、引き揚げの可否、免責、再生計画への影響は、契約条項、利用状況、財産価値、申立先裁判所の運用などによって異なります。

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